江戸時代から始まった富山の置き薬文化

富山県といえば、富山の置き薬が有名です。置き薬とは、あらかじめよく必要になる薬を各家庭に置いていき、数か月後に再び訪問して使った薬の代金だけ回収して再び薬を補充していくものです。
この置き薬は、特に近くに薬局がない散村や限界集落に住んでいる高齢者に重宝されている方法です。現在では、置き薬方式を応用したサービスを開始している企業も出てきています。

富山県で置き薬の文化が始まった起源は、江戸時代までさかのぼります。富山藩二代藩主前田正甫がその基礎を築いたといわれています。その当時、富山で最も有名な富山反魂丹が開発され、その効能に驚いた諸国の大名が富山の売薬を懇願したことで、広まったという説があります。
使った分を後から代金を回収するというシステムも前田正甫が考え付いたものであり、「用を先にして利を後にし、医療の仁恵に浴びせざる寒村僻地にまで広く救寮の志を貫通せよ」という訓示からです。最も、この創業当時は新たな売薬事業に加わることになり、富山売薬は他と違うものということから考え付いたものでもあります。

富山の置き薬の魅力は他にもあります。それは、おまけがつくことです。典型的なものとしては風船で、特に小さなお子さんがいる家庭では喜ばれます。
富山の置き薬文化は江戸時代から続き、300年以上もの歴史があります。当時から医療は、町の中心であっても僻地であっても平等に受けることができるという心優しいシステムとされていました。そんな歴史ある文化を持つ富山の医療業界は求人も豊富です。長い年月受け継がれてきた富山の地で医療にふれて働くのもいいですね。